五感に訴えかけていく実験集

~錯覚・錯視・平衡感覚・ミラクルフルーツ・痛点~

 動物のからだとつくりを学習するこの単元では、私はまずは自分を実験動物として体感的な授業をしていきたいと考えています。今、我々が様々な活動ができるのはいわゆる五感、5つの感覚をフルに活用させて様々な刺激を受け判断し行動しているかたなのです。

 視覚・嗅覚・味覚・聴覚・触覚の5つの言葉は何となく聞いたことがある生徒が多いのではと思います。目は光、耳は音のように刺激と感覚器官を結びつけ、それを体験させることをいくつかやっていきたいと思います。この時間では基礎的な知識ととりあえずわかりやすいものを使って教室でもできる体感的な授業を紹介したいと思います。

 

 人間の感覚に関わるDVDを用意しているのでそれを見せています。BBCかどこかで作った「人体の不思議」というコンビニや書店などでGETした特別価格1000円のDVDがお勧めです。書店にもあるかもしれません。普通に正規版でアマゾンや楽天ブックスなどで買ってもいいと思います。各教科書会社や学研が出している人体の動画などがあればそれでも大丈夫だと思います。話すことも大事ですが、見せることも大事だと思います。ぜひ板書や先生の話だけで終わるような導入は避けていただきたいと私は思います。ありとあらゆるわかりやすい説明の手段を模索しましょう。

 

 目については光の受容体と言うことで昨年度の光の授業を思い出させながら、光の屈折をレンズで行って網膜上に像を作るということをきちんと教えることも大切かと思います。耳については音です。この内容も去年、音の正体は振動であり、音が聞こえるのはこの振動が空気中を伝わって耳に入り、鼓膜を揺らし、耳小骨やうずまき管を経由して音の信号を脳に伝えているのだということを指導したと思います。この辺も動画があると指導が楽ですね。イメージさせやすいと思います。

 

 私は豚の眼球の解剖を行う予定でいるので、詳しくはその時教えると伝えています。昨年もやっているのですが、虫眼鏡もしくはルーペを1人1本配り、外の景色が上下左右逆さまに見えることや焦点をうまく合わせ、スクリーンにくっきりはっきりとした窓を作るためにはレンズの厚さを変える必要があること、これを我々の目が自動的にやっているという素晴らしい仕組みを理解して欲しいなと思います。

 

 耳の実験は音が聞こえるのはもちろんですが、耳の奥にある三半規管の働きを伝えるようにしています。具体的な実験では目をつむっての片足立ちが教室ですぐにできる簡単な実験かと思います。ぐるぐるバットのインパクトは絶大ですが、危険なのでやめたほうがいいと思います。回転いすでの実験やフィギアスケートのスピンの動画など何か見せても良いのかもしれませんが、やはり俺も気分が悪くなったりいろいろ問題がありそうなのでやめておいた方が良いかと思います。

 ちなみに片足立ちについては目を開けた状態ととした状態でかなりバランスを取る難易度が変わります。私は1つの感覚器官だけではなく、複数の感覚器官が相互に働き合うことでより精密で複雑な行動ができるようになると言うようにまとめています。

 

 最後の錯覚のPowerPointはよくあるテレビ番組の真似事です。YouTubeとかで「錯視」で検索するといろいろなものがありますので、お気に入りのものを見せて充分かと思います。話のまとめとしては目が悪いのではなく脳がうまく判断できなかったと言うふうに伝えるようにしています。目が騙されたのではなく、脳が騙されたと言うことにしています。あくまでも感覚器官はその感覚を脳に送っているだけなので補色の色を感じる細胞が疲れてしまうと言う説明も結構面白いなと思います。残像とか…子供のあるあるを刺激する授業であって欲しいものです。

 前回1時間でお伝えできなかった残りの感覚器官と、これまでの授業の簡単なまとめを行います。今回も例のDVDを使います。触覚の受容体である皮膚の話はとても興味深いです。鳥肌の話や、汗の話、盲点、痛点、感覚の実験などいろいろなことができます。私はつまようじを使って感覚を確かめる方法を行っています。他人にやってもらうと、もしかしたら怪我をさせてしまう恐れもありますので、あくまでも自己責任で。あくまでも自分の意思で強さを調節しながら実験をするようにさせました。

 嗅覚の授業については特にあまり意識してやったことがありません。昔にアンモニアなどの匂いや、香水などの香りを何倍まで薄くしたものが嗅げるかと試しましたが、何だか不発です。いい匂いにもいい香りと感じるものにも個人差があり、鉄板ネタが見つかりません。臭いものは枚挙に暇がありませんが、授業中に不快な嫌な思いをされると、後々いろいろ困るので…理科嫌いを助長するわけにはいきません。

 

 味覚の話は子供は大好きだと思います。最近はアレルギーの関係や、様々な諸問題から授業中に生徒が何かを口に入れる事は控えた方が良い風潮です。ただ1番、興味関心が強いのも味覚だと思いますのでうまく授業を構成しましょう。

 

 私はミラクルフルーツを使います。最近はネット通販がとても発達していて1週間以内には絶対に届きます。タブレット型のものやフリーズドライの製品もあるので便利になりました。私はいつもフリーズドライ型のものを買い、クラスで代表者を1名募集し、レモンの丸かじりに挑戦しています。梅干しとかすっぱムーチョは不発でした。

 

 普通の感覚のときと、ミラクルフルーツで舌の味蕾をコーティングしたときの対比が結構面白いと思います。もちろんすべて希望制で行いますが、立候補者が出るためには私自身も身を切ってレモンや梅干しの丸かじりに挑戦します。先生のようなきちんとしているイメージの人間がリアクション芸人のように、苦しむ姿を子供はとても喜びます。もちろん権威が失墜しないように、気をつけながらやる必要はありますが…。私の授業での持論は子供が主役になることであって、大人が権威を振りかざしての一方通行的な授業を行う事は避けていきたいと思っています。ミラクルフルーツで武装した生徒のパワーは凄まじいです。冊切りにしてあるレモンなど、志村けんのスイカの早食い(わかる人いるのかな)のように一瞬でレモンの果肉が食べられます。次から次へと柵切りのレモンを飲み込み、ガッツのある男子生徒であれば、クラスのヒーローを目指し、お笑い芸人のようにまるまる1個のレモンに挑戦をします。この前のバラエティー番組で吉岡里穂さんが酸っぱいものに強いと言うことでレモンの早食べにチャレンジするも撃沈。でも、今回の実験はほぼ100%成功します。大体チャレンジ精神のあるのは、クラスの中でもちょっと悪っぶりたい子たちですので、どちらに転んでもいい意味でおいしいのです。

 少しゆったりとした時間になりますので、ご覧になった先生方が独自で知ってる内容を加えてぜひ肉付けをして欲しいなと思います。2年生になって勉強が難しくなるとか、なんだかよくわかんないなどと言う固定観念を捨ててもらい、やっぱり理科は面白いと思ってもらう導入の時間であって欲しいなと切に願います。

 

また新ネタあったら紹介します。皆さんも教えてください。

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