top of page

国産ロケットを飛ばそう!

~事故に注意!ペットボトルロケットっ!!~

 作用・反作用の内容のおさらいです。今回は野外で少し気分転換したいと思います。ただしいきなり遊ぶのではなく、ロケットやペットボトルロケットがどういう原理で飛んでいくのかを確認します。ペットボトルロケットの場合は圧縮空気によりペットボトルの内部の水を押し出し、水の反作用でペットボトル本体に逆向きの力が加わって飛んでいくという原理です。とてもよくできているなぁ~と感心してしまうのが噴出する水の質量に対して、ペットボトル本体がとても軽いことによって、より大きな推進力を得られることです。前の時間で視聴した宇宙の動画が頭に入っていれば、今回の原理を理解して知的な遊びにつながります。

 

 ペットボトルロケット専用のアタッチメントと空気入れをできれば10セットほど購入しておくとスムーズな体験ができるかと思います。ちなみに最近売っているペットボトルロケットのアタッチメントは概ね3種類しかありませんが、私は一番使いやすいこのタイプのものを使用しています。空気入れについては高級品である必要がありません。楽天やアマゾンの通信販売などでは1000円ぐらいで手に入りますのでそれで十分かと思います。

ペットボトルロケット-1.jpg

 作用・反作用の内容のおさらいです。今回は野外で少し気分転換したいと思います。ただし、

いきなり遊ぶのではなく、ロケットやペットボトルロケットがどういう原理で飛んでいくのかを

確認します。ペットボトルロケットの場合は圧縮空気によりペットボトルの内部の水を押し出し、

水の反作用でペットボトル本体に逆向きの力が加わって飛んでいくという原理です。とてもよく

できているなぁ~と感心してしまうのが噴出する水の質量に対して、ペットボトル本体がとても

軽いことによって、より大きな推進力を得られることです。前の時間で視聴した宇宙の動画が頭

に入っていれば、今回の原理を理解して知的な遊びにつながります。

 

 ペットボトルロケット専用のアタッチメントと空気入れをできれば10セットほど購入してお

くとスムーズな体験ができるかと思います。ちなみに最近売っているペットボトルロケットのア

タッチメントは概ね3種類しかありませんが、私は一番使いやすいこのタイプのものを使用して

います。空気入れについては高級品である必要がありません。楽天やアマゾンの通信販売などで

は1000円ぐらいで手に入りますのでそれで十分かと思います。

 

 最後に危険防止の指導をきちんとしておかなければいけません。花火と同じですが、進行方向(発射方向)を人に向けないこと。危ない方向には打たないこと。これらはごく当たり前のことですが、面白さや豪快さを重視するとこれがおろそかになってしまいます。 ここだけの話ですが、私、昔事故を起こしています。それは台風一過の晴れ渡った日に決行した授業でした。上空は強い風によって雲が吹き飛ばされ、一面に広がる青い空にうち下げられるペットボトルの姿がとても美しかったことを覚えています。学校が誇る野球場サイズの広い校庭で500 ml ペットボトルをどんどん打ち上げていました。ロケットに慣れてきた男子生徒は野球のフライのようにキャッチすることを試みます。しかし、落下速度のあまりの速さにドン引き。実際私もチャレンジをしてみましたが頭上から迫ってくるペットボトルに恐怖を覚え、思わず避けたところ足に着弾。予想以上の痛みに悶絶した記憶があります。ちなみにペットボトルはキャップの部分を下にして落ちてきます。かなりの速度で固いキャップ部分から地面に落ちますので、位置エネルギーが運動エネルギーに変換されて、さらに圧力の関係でとても強い衝撃がかかります。落下地点が土ならば少しクレーターができます。コンクリートだとペットボトル自体が壊れることもあります。そのぐらいの衝撃だと認識していただければ幸いです。当たり前ですがペットボトルはコーラやサイダーなどの炭酸系のものでなければ空気充填中に破裂してしまいます。安全安心に十分気をつけて実験を行ってください。しかしながらどうしてももっとダイナミックに行ってみたいと思うのが弱い心の持ち主の性。1.5 L のペットボトルで飛ばしたらどうなるだろうと考えだします。きっと高さも飛距離も3倍かな?などと安直な発想でリフトアップ。一瞬で視界から消え、青い空にポツンと浮かぶペットボトル、その時突然、突風が我々を襲いました。「あ、やばい」と気付いた時には空のペットボトルの座標が横に横にと平行移動をして、学校を囲んでいるフェンスを超えようとしています。野球のフライキャッチのように落下点に向かって私ともう一人の生徒がイチロー張りに急いでダッシュ。映画のような心理的にスローモーションでその行方を見つめる中、あっさりとフェンスを越えて道路へ…。視界の外側から商用車がモンキーハンティングのようにペットボトルに吸い込まれていく様子がコマ送りで私の目に飛び込んできました。「 ダーンッ」という大きな衝突音とともにフロントガラスは大破。急ブレーキの音とともに運転手が飛び降ります。そこに飛び込んできた私と生徒の姿。開口一番「申し訳ございません」という謝罪の土下座。運転手さんにケガがなかったのは何よりでしたが、教員人生で一番肝を冷やした失敗体験です。幸い事無きを得ましたが、同じ失敗をすることはできません。それ以降ペットボトルには必ずスズランテープをつけて実験を行っています。安全に勝るものは何もありません。あくまでも教育活動の一環としての授業ですので、目的→予想→結果→考察のサイクルを授業構成にも役立てましょう。

 

 それにしてもこの授業の導入で使っている出川哲朗のペットボトルロケットの動画はよくできていますが、事前によく考えなければと恐怖すら覚えます。一歩間違えたら頚椎損傷で下半身不随くらいの衝撃がありますので、科学的に物事を予想する力を持つことは生きていくために必須でとても大切なことだとしみじみ思います。宇宙に行くためにロケットを開発した人たちの情熱にも頭が下がります 。

91lf3U3oQFL._AC_SL1500_.jpg
bottom of page