酸性雨の原因物質を探ろう!

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 この内容は3年生に持ってきてもいいかもしれません。SDGsと絡めて考えるべき問題でもありますので必要な時に授業を行いましょう。
 この授業のベースは私が初めて先生になった年(平成13年)に見に行った神奈川県の理科の研究授業の内容です。中学校の授業でもこんなことができるのかと感動し、早速自分のものにしようと試行錯誤しながら作り上げた授業です。結構自信作ですのでぜひ試してみてください。

 

 雨の原因は上空に登った水蒸気が冷やされて水滴となって落ちてくるという原理です。ここまでの説明は前の時間で完了しているので、あえてやる必要も無いかな?と考えていましたが、「酸性雨のでき方」に注目する授業であればいけるのではと考えたのです。ちなみに最近の環境学習は公害の原因を探るのではなく、これからどのように自分たちの行動(アクション)を起こしていくのかという形にシフトしていますので、単に酸性雨の原因究明とか説明の授業ではちょっと時代遅れになってしまうかもしれません。とはいえ良い授業はいいのです。私が感動したその授業のパワーを子供にもぶつけていこうかと思います。

 実験操作はそんなには難しくないのですが、とにかく火傷には気を付けてください。原因となりそうな物質にガスバーナーで火をつけ、そこから出る煙をペットボトルに集めた後、ペットボトルを水蒸気でいっぱいにします。ペットボトルの蓋の部分には水を入れて冷やした試験管がセットされていますので、それに水蒸気が当たると水滴が生成されます。この水蒸気は先ほど燃焼させた物質の煙を含んでいます。ここに酸性の元となる物質が入っていれば試験紙の色が変わります。ビニールテープ・輪ゴム・黒いゴミ袋などの塩化物が入っているものはかなり強い値の酸性を示します。排気ガスでもやっているのですが、最近の自動車は排ガス規制が厳しく、そんなに高い数値は示さなくなっていますので、古いスクーターとかでやってみるといいと思います。

 

 いくつか課題が見えてきました。1つめは試料を燃やすときの煙と臭いです。量が多すぎると大量の煙によってスプリンクラーが作動します。また大量のススや臭いによる悪影響もありますので、十分に予備実験を行い、必要な量のみ燃やすようにしてください。2つめは塩素や硫黄を含むものは比較的反応がよく出るのですが、窒素酸化物がうまく出てきません。タンパク質を多く含む卵とかお肉とか尿素の粉末などを考えましたが、なんだかちょっとうまくいっていません。3つめは2年生の段階ではpH試験紙を使った事は無いので改めて色と酸・アルカリの数値などの基礎的な説明が必要だと思います。


 最後に自分たちの行動をどのように変えていけば酸性雨を防ぐことができるのかということをSDGsの考え方に添えるような授業のまとめをしたいと思います。