シダ植物のからだのつくりと胞子に注目!

~決定的瞬間を観察しよう~

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 私、結構この授業好きです。

教員になるまで全く見向きもしなかったシダ植物ですが、これ結構面白いですね。大きな公園やハイキングなどでよく見かけるあの不思議な形の植物です。種子ではなく胞子で仲間を増やすということも知らないまま先生になっていました。日陰とかジメジメしている所に生えている事がわかったので、梅雨時の6月位に授業ができるとベストかなと思います。

 

 まずはその形ですが、1枚の葉があれだけ大きなものだという意外性もありますが、よくよく考えてみると双子葉植物の葉脈に似ていますね。そういったひらめきも生徒の方から引き出したいものです。

 

 葉っぱをめくって裏返すとかなり気持ち悪いつぶつぶが…。生徒によっては虫のように見えるようで評判が悪すぎます。また、生活体験のある生徒は「変な粉が手について気持ち悪いからマジで触りたくない」とマイナスな評価ばかりです。ワラビとかゼンマイなどの山菜料理といっても生徒たちにとっては別に興味関心が高まるようなものでもないようです。むしろ「形がキモい」とか「まずいから嫌だ」とか、これもひたすらマイナスな意見が多くてなんだか同情してしまいます。

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 もし動画教材があればそれを見せて、実験の方法を軽く伝えて観察してしまいましょう。裏面の胞子嚢が乾燥し、割れることで胞子を飛ばす様子を観察させたいと思います。予備実験で初めて見たときにピッチングマシンを想像してしまいました。イメージ的に動かない植物が躍動する姿、これもギャップ萌えです。とはいっても胞子嚢のビジュアルがかなり気持ち悪いらしいので、目を背けてしまう生徒も結構います。この実験成功のカギは、良い個体を用意することと乾燥のさせ方です。よくガスバーナーで熱したりスライドガラスをあぶったり、ドライヤーで温めたりする方法が載っていますが、はっきりってナンセンスです。危険だし胞子が飛び散ります。エタノールで脱水乾燥させる方法もあるようですが、濡らしながら乾燥させるって生徒の頭の中での理解は意味不明な気がします。私はというと、ホットプレートで乾燥させます。葉脈標本の時にもお伝えしましたが、焼き肉方式です。

 具体的には生徒一人ひとりに必要な分の葉の一端をピンセットで持って来させて、5秒から10秒ほどホットプレートで乾煎りします。「焼肉のタン塩を上品に焼く感じでやってみようよ!」と伝えています。そんな感じでささっと乾燥させてすぐに顕微鏡で観察させます。双眼実体顕微鏡でも普通の顕微鏡でもどちらでもオッケーですが、カバーガラスはかけないでそのまま見てもらいましょう。胞子嚢がうごめく様子が見られればもう破裂の瞬間は近いです。かなりグロテスクで気持ち悪い動きのようですが、気合を入れて頑張って観察してほしいものです。顕微鏡のステージに乗せ、手際よくピント合わせて胞子嚢がさく裂した瞬間を見せることができれば生徒の心にも火がつきます。自分で顕微鏡を操作して、決定的瞬間をその目で確認したいという気持ちを刺激することができれば、後は自動的に操作技術も向上します。顕微鏡での観察の時に動画を撮影することができれば、スロー再生などで見せたいと思っています。

 ちなみに観察終了後、顕微鏡のステージや机は飛び散った黒い胞子だらけになっていますので必ず拭き掃除を行ってください。次のクラスの子たちが不快な思いをしながら授業をしないように気をつけましょう。